貧困女子は孤独である。
お互い無関心・無関与が貧困女子を増幅。
社会の底辺であえいでいる貧困女子を救いましょう。
人と人との結びつきは貧困から身を守る1つの手段です。
貧困女子と孤独は関連ワード!
その実態を調査しましたので報告致します。
目次
貧困女子増加の背景
貧困女子というと、中には「真面目に就職活動せず、働いていないからそうなったのではないか」と思う人もいるかもしれませんが、実は決してそうではありません。
むしろ真面目でコツコツと地道に働き人のよいタイプほど、貧困女子になってしまうというのが今の日本の現状のようです。
日本の男女の賃金格差は先進諸国でも最低レベル
日本では男女平等や女性の共同参加がうたわれて久しいですが、現実は厳しく、男女の賃金格差は実は非常に大きいというのが実情です。
2015年に行われた先進諸国の男女格差指数の調査結果を見ると、日本は総合101位と先進国の中でも最低レベルとなっています。
この男女格差指数というのは、男女平等や、政治·経済への参加など複数の項目を元に弾き出された数値であり、この結果により、特に日本においては男女の給与額の格差が大きいことがわかります。
しかし一方で日本は、国民全体の教育の高さは男女ともに、世界的に見てもハイレベルとなっています。
これは、男女ともに教育は平等に受けることができているのに、社会人となったとたんに、男女による大きな賃金格差に見舞われているということを明確に表しています。
またある調査によると、この賃金格差の大きな原因のひとつは、女性の管理職への採用や政治への参加の機会が極端に少ないことが引き金になっていることもわかっています。
このような日本の社会的背景も、貧困女子が増えている原因のひとつであると言えるでしょう。
ですから今後政府がどのような政策をとっていくかにより、貧困女子の在り方も変わってくると予想されます。
貧困女子の特徴
「貧困女子」という言葉が最近よく使われるようになっていますが、例えば駅や町中などで見かけるホームレスのほとんどが男性ばかりであるように貧困女子であるかどうかは表面からは非常に分かりにくいという特徴があります。
これは、男性に比べて女性の方が自分が他人からどのように見られているかということを非常に気にするため、貧困状態にあっても見た目を整える努力をするためであると考えられます。
また女性の中には処世術に長けている人もいて、男性に食事をおごってもらったり、中には生活費まで出してもらったしている場合もあるようです。
しかし、そんな貧困女子にもいくつかの共通した特徴があります。
まず始めにその特徴として挙げられるのが「周囲の助けを借りたり、公的支援を受けようとしない」ということです。
通常であれば生活に困るほど困窮している場合には、地域の福祉課に相談に行くなど周囲の助けを借り自立しようと考えますが、なぜか深刻な貧困状態にある貧困女子ほど、そうした支援を受けたがらないという特徴があります。
これは、そもそもとして公的支援制度を知らないという場合や、困っていても周囲に誰も頼る人がいない場合などが考えられます。
また、貧困女子になりやすい人のもうひとつの特徴として、孤独であることが挙げられます。
ですから社会から孤立しないように周囲に支援を求め、自立した生活ができる方法を考えていくことがとても大切です。
では、一般的に貧困女子とはどんな生活をしている人のことを指していうのでしょうか。
実は貧困女子の定義には、年収200万円以下、または月収から家賃を引いた額が8万5000円未満でなどという、ある程度の基準があります。
また、東京都の単身者の生活保護費は約13万円ですから、これもひとつの目安となるでしょう。
しかし、ある程度の収入があれば貧困ではないかというと、実はそれも違っているようです。
貧困女子の実態
貧困は孤独と混乱がセット
クレジットカードを無計画に使い、月の可処分所得の半額以上を返済に充てている人や、貯金が0円という人は、貧困女子になるリスクが極めて高いのです」
収入はあっても借金がある、仕事に就いていても貯金がない—一概に「貧困女子」といってもケースはさまざまです。
『最貧困女子』(幻冬舎刊)の著者で、これまで多くの貧困女子を取材してきた鈴木大介さんは「貧困は孤独と混乱がセットになっている」と言う。
「収入が20万円あっても、各種の支払いをした後の可処分所得が極端に少なければ生きてはいけません。
貧困とは単に見た目の所得の多寡ではなく、極端に可処分所得が低い状態で、かつ頼ったり相談する相手がなく、
そこから自力で抜け出す方法が考えられないような混乱に追い込まれている状態かと思います」
人間関係の希薄さが貧困の原因に
現在の日本の既婚率の低下や不安定な雇用情勢により、今独身の男女や、働いても苦しい生活を強いられている人が急増しています。
もちろん理由は人それぞれですが、低収入が理由で結婚できない人や、なかなか仕事が見つからずに生活が安定しない人、幼い子供を抱えて路頭に迷ってしまうシングルマザーなど、さまざまな事情で貧困に陥ってしまう人も多いようです。
また、そういった悩みを相談できる相手もなく、貧困の中で最後には周囲の誰にも気づかれずに死に至ってしまう、いわゆる「孤独死」するケースも増えています。
そんな時、例えば近所付き合いなど周囲の人達と普段からコミュニケーションを取っていれば、きっと最悪の結果にならずに済むはずです。
確かに現代は昔よりも人と人とのつながりが希薄になってきていますが、普段から周囲のこともっと目を向け、「隣は何をする人ぞ」ではなく、隣の人は何をしているのだろうか、最近あまり見かけないけどどうしたのだろうか、と気持ちを持つことが、結果的にはお互いに助け合いになると言えます。
この助け合いの精神をいかに育んでいけるかが、最悪の事態を未然に防ぐために大切であると言えるでしょう。
貧困女子だけではなく、貧困にあえいでいる人達もまた孤独な存在です。
ぜひそこから救い出さなければならないということを、これからは社会全体で考えていかなければなりません。
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